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【JAL破綻の原因】日本人が知っておくべき「JALが背負ってきたモノ」

【JAL破綻の原因】日本人が知っておくべき「JALが背負ってきたモノ」

日本航空(JAL)が破綻した後、多くのメディアがその企業体質に対する報道を流し続けていたことを知っていますか?「OBの年金が高すぎる!」「福利厚生が手厚すぎる!」といった声は間違ってはいないかもしれませんが、それが破綻の全ての原因ではありません。

JAL破綻の理解を深めるためには、日本の航空業界とJALが歩んできた道を知ることが必要です。

そもそもJALという一民間企業がこれまでに何を背負ってきたのか、ざっくりと学んでいきましょう!

「赤字路線」が溢れていたという事実

まず、日本の航空業界についてざっくり見てみましょう。突然ですが、日本の空港がいくつあるかご存知ですか?ずばり、国内の空港は全部で98ヶ所。私たちが仕事や旅行では明らかに使わないであろう空港も、実は数多く存在しているのです。

こういった空港は、「空港整備特別会計」といった潤沢な予算を元に作られてきました。このご時世からすると、100近くの空港を建設するのは景気の良い話にも思えますが、大変なのは作った後でした。

たくさんの空港を作った結果、全国に「赤字路線」が生じてしまったのです。とはいえ、利用者がいる以上は便を飛ばさないわけにもいきません。1980年代以降、JALはこれら数多くの「赤字路線」にも定期的に便を飛ばしていたという事実は、決して見逃してはいけないポイントです。

根本的な原因を作った「護送船団方式」

過去には護送船団も行われていた

「護送船団方式」をご存知ですか?「競争力のない企業が倒産しないよう、力のある組織や競争力のある会社が配慮をして事業を行うこと。つまり、業界内での事業の住み分けを行うこと」を意味します。

一言で言うと「産業保護」。これにより業界内に競争が生まれることを防いでいました。

そんな中、航空業界は

  1. 全日本空輸(ANA)⇒国際線 国内線を担当
  2. 日本航空(JAL)⇒国内主要路線 国際線を担当
  3. 日本エアシステム(JAS)⇒国内地方路線を担当

という3社が存在していましたが、後に日本エアシステムは日本航空と合併することになります。

赤字路線を一手に任されたJAL

JALは赤字路線を任されていた

日本エアシステム(JAS)と全日本空輸(JAL)の合併のきっかけとなったのは1980年代以降の規制緩和。

政府の方針の元、これまで「護送船団方式」で守られていた業界各社が突如競争に巻き込まれる形となりました。そんな中、体力のなくなったJASは、必然的にJALと経営統合し、JALとしても経営が苦しくなっていったのです。

1980年以前、事実、JALは儲かっていたことは間違いありません。しかし、そこからの事業環境・財務状況は一気に悪化し、そのころからの企業体質を変えることができず、財政破たんという状態に陥っていってしまったというわけです。

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各社報道でなされていたように、JALの組織体制・事業の運営体制には至らない点が多々あるかもしれません。しかしながら、今日に至るまでの背景を知らずに、JAL破綻について議論することはできないでしょう。

大人の基礎教養をざっくりと身に付けることで、社会的な問題も身近に捉えられるようになっていきましょう(`・ω・´)キリッ!

長らく管理が滞り、申し訳ございませんでした。全日本空輸(ANA)と日本航空(JAL)の記載が誤っていた点、赤文字で修正致しました。

読者の皆様に誤った情報を発信してしまった旨、お詫び申し上げます。

 

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