雑学・トリビア

【カスピ海とは】海か湖か!?議論がモメにモメている政治的な理由

【カスピ海とは】海か湖か!?議論がモメにモメている政治的な理由

あなたは「カスピ海」という湖を知っていますか?名前に「海」という文字が付きながらも「湖」(英語だと“the Caspian Sea”)といわれている不思議な場所ですが、現在、この定義を巡って周辺各国がモメにモメています。

「海でも湖でも、どちらでもいいじゃないか」と思ってしまうかもしれませんが、実は周辺国にとっては非常に重要な問題なのです!これはどういうことなのか、ざっくりと見ていきましょう!

そもそも「カスピ海」って?

西アジアに位置するカスピ海は「世界最大の湖」と言われており、次の5ヶ国に周囲を囲まれています。

Caspian Sea

  • ロシア
  • イラン
  • カザフスタン
  • トルクメニスタン
  • アゼルバイジャン

この5ヶ国のうち、カスピ海の南側に接しているのが「イラン」ですが、そのイランの西側には内戦状態が続くシリアが位置しています。

何故モメているのか!?

石油の採掘イメージ

「カスピ海は湖なのか、海なのか」この点で5ヶ国がモメている理由は、この結果によって各国の経済的なメリットが大きく左右されることにあります。実は、カスピ海には莫大な量の石油・天然資源が眠っているとみられています。(また、その卵が世界三大珍味の一つ「キャビア」として重宝されている「チョウザメ」も多く生息しています!)

国際法上では、湖と定義するか、湖と定義するかによって、次のような違いが生じます。

  • カスピ海が「湖」→国際法に則り、石油は各国の共同管理となる。(分け前は一定)
  • カスピ海が「海」→沿岸国に一定の距離まで石油を採掘できる権利が生じる。(分け前はバラバラ!)

カスピ海の中でも「石油の埋蔵量には偏りがある」と見られているため、例えばカスピ海が「海」であった場合、南側のイランが手に入れる石油は少なくなってしまうと考えられています。逆に、他の4ヶ国からすると、「湖」という認識の下で共同管理をするよりも、「海」という定義の下で資源を山分けしたほうが得なのです。

解決に向けた動きはあるの?

サミットの様子

カスピ海の定義でモメるこの問題ですが、2002年4月には「カスピ海サミット」なるものが開かれ、周辺5ヶ国での話し合い場がもたれました。しかし、議論は平行線をたどり決着はつかず。また、2007年10月には「第2回カスピ海サミット」が開かれましたが、やはり根本的な解決には至っていません。

名前の定義という一見単純そうな議論が、実は政治的・経済的な対立を孕んでいた本件。紛争が多く発生する地域だけに、これ以上複雑な問題に発展しないことを祈るばかりです(`・ω・´)

♪ざっくりわかったら、是非クリックを

Return Top